森信三先生と衣服革命
「不尽先生随聞百話」寺田一清氏 より
衣服革命
先生はメッタに服を新調せられませんでした。
冬服は、あの霜降りのホースパンの上質の服をよく愛用
していました。
それほど自分の服装に無関心・無頓着にみえた先生が八十歳を
越えられてから、正確にいいますと、昭和59年12月23日の
午後4時ごろ(これは先生が書き記しておられる)神戸の三宮商店街を
歩いておられる時、店頭のホームスパン織の若者用オーバーに着目。
これを入手せられたとのことです。
これが森先生にとって、一つの転機となって、それより1年間に、
当時の金額でほぼ100万円を注ぎ込んで、次から次へと一見、30代の
ヤング向きと思われる服をつぎつぎ購められました。
それはまた凄まじいもので、心斎橋通りをお供し通行のとき、店頭の
純白三つ揃えの洋服に着目、即刻もとめられ、ついでに深紅のネクタイも
購められました。
今までの古着は、段ボールにつめて、すべて目新しい最新型に切りかえられた
あざやかさは、お見事でした。
心機一転80歳代を生きる心構えのスタートとせられたのでありましょうか。
この衣服革命の事は、致知出版の記事にも取り上げられました。
↓
(本記事は月刊『致知』2015年5月号 特集「人生心得帖」から一部抜粋・編集したものです)
by jissenjin0664
| 2023-10-10 14:46
| ○森信三
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